1.誤嚥性肺炎の評価
誤嚥性肺炎は摂食嚥下障害を有する者に生じる肺炎であるが、診断するためには画像や炎症反応による肺炎の確認が必要である。また、その際には嚥下障害や誤嚥の確認が必要である。しかしながら、嚥下障害者の肺炎のすべてが誤嚥性肺炎というわけでもない。
したがって、誤嚥性肺炎の評価は難しい場合も少なくない。
しかしながら、嚥下障害者の肺炎のすべてが誤嚥性肺炎というわけでもない。
したがって、誤嚥性肺炎の評価は難しい場合も少なくない
勝手にできる
そこで、誤嚥性肺炎の評価、すなわちその重症度を判定するためにはI-ROAD(表1)を使うとよいだろう。I-ROADの5項目のうち、3項目以上を満たす場合に重症と判定さされる。もの重症誤嚥性肺炎患者はなかなか積極的なリハビリが困難なことも多く、身体機能の改善も悪いことがしばしば見受けられる。呼吸状態及び意識状態が安定化してくると、リハビリも施行しやくなるため、積極的にかつ早期にリハビリを行うためにも全身状態を整えることが重要になってくる。
表1 I-ROADによる肺炎重症度評価
I | Immunodeficiency | 悪性腫瘍または免疫不全 |
2.HAD
HADとは入院関連機能障害(Hospitalization-Associated Disability)のこと
入院原因が誤嚥性肺炎であって、運動機能障害を起こさなかったとしても、入院中に長期に安瀬臥床により、下肢体幹の筋力低下や歩行障害を起こしてしまう。このHADは入院高齢者の30%程度に起こると言われている。HAD発症により、認知機能の低下、合併症の増加、死亡率の増加など様々な悪影響を及ぼす。したがって、HADにならないためにも、早期介入をして、身体機能低下を予防することが必要である。
3.HPS
HPSとはHAD prevention Systemのことで、いわゆるHADを予防するためのシステムある。いったんHADを発症してしまうと、約70%の患者はもとの生活機能レベルまで回復しないと言われている。したがって、そのためにも早期のリハビリを行い、HADを予防する必要がある。このHPS導入により、HADの発生頻度が減少し、在院日数の短縮も確認されているので、その有効性に期待したい。